「精いっぱい努力します」と挨拶のメールには書かれてて、率直に「怖」と思った。もちろんその人の落ち度はまったくない。その人に対する感想でもない。 あまりお世辞が言えないもので、私なら思ってなかったら言わないだろう言葉。そして、精いっぱい努力し…
植本一子『愛は時間がかかる』を読み始める。以前に買ったもの。図書館特有のフィルム越しではなく、直接本を触ることができるのが嬉しい。 何度も書いていることになるが、私は考えていることが言葉になっていない。色のついた霧のようなもので、なんとなく…
小さな卓上のアナログ時計を買う。 もちろんアナログ時計を初めて見たわけではないのだけど、自分でアナログ時計を買うのは初めてだった(持っているのはデジタル時計ばかり)。 黒くて四角く小さな時計を眺めながらふと思った。アナログ時計というのは「時…
朝。散歩。珍しくヘッドフォンをしない。ボイスレコーダーを立ち上げる。 余裕がないとき、自分の生活を自分主体で回しているという感覚に乏しくなる。味のしない食べ物を食べている気分。息も絶え絶え。ふと、息を吐くことができるタイミングで、時間をスロ…
働く場所がある建物のエレベーターが嫌いだ。通勤路も嫌い。フロアも嫌い。人間関係は良好なこともあればそうでないこともある。働くことそのものは、嫌いじゃない。 エレベーターにいつからかプロジェクターみたいなものが導入され、ドアに館内のお知らせや…
使おうと始めて、その後飽きて無関心となってしまった、打ち捨てられた廃墟みたいなメモアプリに、書きかけのテキストを見つける。個人的な記憶を素材にフィクションに加工して書いたもので、それが結構面白かった。私が書いているのだから仕方がないのだが…
数年積読していた、聞く技術に関する本をふと読んでみようと思って、平積みのタワーから引き抜いて本を開いた。いい雰囲気がする。 導入で「あなたは何故聞き上手になりたいのですか?」という問いがあった。その答えはあなたがこの本を読む中で立ち戻るべき…
私はPOSCAの質感がとっても好き。今唯一持っている丸芯細字のあおいろのPOSCAは、確かA4のコピー用紙と併せて買ったもので、ファミレスのテーブルに紙を一枚広げてなんか色々書き出したのだった。そのときはパフェを食べた。シャインマスカットのパフェだ。…
今年の目標を立てるというのは柄ではないのだが、2025年は(というかしばらくは)「限る」ということを意識してやっていきたいと思う。やりたいことが色々とある。でも、色々と気が散っていると思う。気が散ることについては潔く制限して、自分がやりたいな…
精神が不調だと物を買いたくなる気がするのだけど、仮にそうだとして言語化してみるなら、物を買うということは選択するということで、それはコツコツと心を叩いてその音に耳澄ますことと等しい。 不安定なときは拠り所が欲しくなる。薄くなった私の輪郭を濃…
散歩に出かける。もっと派手に出かけようと思っていたけれど、タイミングを逸した。シュレッダーハサミと紙の書類箱がほしいので、ついでにダイソーに行ってみる。 シュレッダーハサミはあったけれど、紙製の書類箱はなかった。あちこちで手に入れたパンフレ…
一年前の私はどんなこと考えていたのだろう。そんな思いつきをすぐに確かめることができる、いい時代になった。そして書いてきたあたし、えらい。 十二月二十八日の寂しさ - 透明で不可能性 「あたし、それ書けないなあ」と思う。過去のあらゆるテキストに対…
歩くようにしている。運動不足にならないように、自分のメンタルケアのために。 人気のない道を一人で歩いているとき、時々一人で、ラジオパーソナリティのように喋っている。人を見かけたら中断する。話すのは自分、話し相手も自分。通行人にやばい人間だと…
なんといってもノートが好きなもので、毎日ペンを握って何かしら書いているわけだが、私の記憶する限りだと、数字の2の書き方が変わったし、平仮名の「こ」「た」「に」の書き方は不安定だ。そしてここ数日、数字の5の書き方を変えたいと思っている。 私は、…
クリスマス「なので」とか、クリスマス「だけど」とか、そういう接続詞が生き生きとしているのがクリスマスという日の特異性で、クリスマスをクリスマスたらしめているもの(こと?)の副産物なので仕方がないけれど「なんかうぜえな」と思う2024年のクリス…
その弁当屋があることを、私は前から知っていた。正確には惣菜屋だと思っていた。私はその惣菜屋を、自分の生活に組み込むことは難しいと感じていた。私の生活の動線から、その店は外れたところにあったから。 その日、私は病院に行くことにした。いつもとは…
Pokémon Trading Card Game Pocket、通称「ポケポケ」をインストールし、半日でアンインストールする。私はガチャを引きたく、カードを手に入れるならば現物でないと満足できないと、悟ったからだ。 ポケカの価値というものがわからないので、単純にレアそう…
30歳寿命説 人間の精神というのは80歳とかまで生きられるようにできてはいない。時々そんなことを考える。30歳という数字が(アラサーなんて言葉が生まれてしまうわけだし)そう思わせるかもしれない。その年齢を超えて、私は2回目の生を生きているような感…
タイマーはもう駄目だ。私はスマホのタイマーにネガティブな意味づけをしてしまった。 朝、目が覚めると起き上がれない。それはここ最近のトレンドだし原因はわかっているので驚かないのだが、めちゃめちゃ絶望的な気分かつ、思考のがれきみたいなものが頭の…
なんか過去の私がとち狂ったことをしていて、それは「積読している本を自分で包装して放置しておく」というやつなのだけど、部屋の片隅に背の低いタワーが出来上がり、いい加減邪魔になったので無造作にべりべりと包装を破っていたところ、買った覚えのない…
今日は起きるのが遅かった。日頃の疲れが溜まっているのだろう、自分の生活を自分でコントロールしているという感覚が希薄になっている。昼頃まで布団から出られない。流石にそれはまずいと思い、腹を空かせるために12時30分、私は外に出る。小一時間ほど歩…
言いたいことにたどり着く為には、「仕込み」の作業が必要になる。この場合における「仕込み」とは、King Gnuの「The hole」について語るところから始まる。 とある人物*1がこの曲について触れる動画をたまたま見た。その人物はバイセクシュアルであることを…
色々あって、ひどい咳が続いている。肺と喉を抉るような咳だ。病院に行けばいいのだが、億劫で仕方がない。どうやら私は病院が苦手らしい。多分、マイナスからゼロに近づけるための場所だ、みたいなことを考えるのだろう。それはあまり…そうだな、好ましくな…
気がつけば私は電車に乗っていて、それは長らく水中に潜って泳ぎ続けて、いい加減飽きたので浮上して、息を思い切り吸ったみたいな明晰さだった。ここ数日の記憶がぼやけている。いや、ほんの少し前ことですら、自分の足跡を辿れない。日記を書かねば。ふわ…
残り10ページをきった本を帆布の鞄に入れ、それを読み切った後速やかに読めるように別の本も入れ、さらには絶対に使うことはないハードカバーのノートも入れれば、手提げ鞄は容量いっぱいになる。別の手提げにシューズとスポーティなTシャツと短パンを入れ、…
布団に潜り込む時は、それまで靴下を履いていたとしても必ず足をもぞもぞと動かして靴下を脱いで裸足になる。冬でも掛け布団一枚、タオルケットは抱えて眠る。私の体は温かい。 未明。スマホのアラームが鳴った。本当はその時間からやりたいことがあった。寝…
自分で多少の料理をするようになってからは少なくとも、ご飯を炊くのに炊飯器を使ったことがない。まったく使ったことがないとは言わないが、その記憶は下層に埋まっていて取り出すには古すぎる。その為、私が頼りにするとしたら、ドラマとかアニメとかCMと…
とあるゲームをいっしょに遊ぶカップルの動画を観ていた。 そのゲームは対話しながら進めていく形のゲームで、ゲームの中に入り込みやすい構造をしているように思えた。遊び手がそのままゲームの中の人物になるのだ。 内容は徐々にシリアスな方向に進んでい…
「海を見ているとamazarashiの自虐家のアリーが聴きたくなるのです」ということは事あるごとに思っていることで、ブログにも書いているはずだと検索をかけたら、2年前の記事が出てきて、最近私は、この電車旅の中で「行きたい!」と思ったところに(それは文…
好きな曲をカバーした人たちの中に何人か知った名前があったので聴いてみたら、いやはや、懐かしい日々の青々しい感情、風景が蘇ってきて全身に弱い電流が走った。ほのかに甘くて、泣きたくなる。( 視聴したのは「瞬間センチメンタル」 Covered by 一ノ瀬う…