2021-01-01から1年間の記事一覧

好きではないこの日に

King Gnu『The hole』の冒頭の歌詞が好きで、思い出したように聴くことがある。 晴れた空、公園のベンチで1人 誰かを想ったりする日もある 世界がいつもより穏やかに見える日は 自分の心模様を見ているのだろう (King Gnu『The hole』) 私はたぶん大晦日の…

ホットケーキ

ホットケーキ リンゴを砂糖で煮詰めたもの(シナモンをこれでもかと振り入れた)を種に混ぜ込みホットケーキを作る。最初の一枚は焼き過ぎて少し焦げた。料理をするときは本を読むことが多いので、例に漏れず短いエッセイを読みながら焼いている。と、だいた…

とても淡い恐怖

横断歩道を渡るとき、私は車に轢かれる気がしてならない。 車に乗っていても事故に遭う気がする。特に交差点を曲がるとき、直進の車にぶつかる自分を想像をする。電車はあまり思わないけど、鉄橋を渡るとき、カーブするとき、快調に飛ばす快速に乗っていると…

水仙

図書館が開くまでに延滞していた本を返却したかったので、北風吹き抜けるよく晴れた休みの朝、勤勉に外に出る。今日は特に寒い。風が冷たい。どうして地球はこんなにも寒いのだろう(そして半年もすれば真逆なことに対して怒ることになるのだが)でも、寒い…

参拝

とある神社へ。特に年末詣のつもりもなければ、最低限のお参りをした上で何か買うこともなかったが(後述の三食団子を除く)ほどほどの人手でかなりゆったりとまわることができたと思う。参道から一本逸れた道には私以外誰もいない。 なんというか、自然のス…

クリスマスプレゼント

自分の言葉に価値はないと思うとき、どうして落ち込むのだろうということを考えている。私の言葉に価値があると言われたとして、それを真正面から受け止められないのは何故だろうということも考えている。 喋りたくないから喋らない。そういう強さが欲しい。…

泣き方

退屈 電車に揺られながら、ふと自分は退屈なのだと思いその考えに少しだけ動揺する。書くことの理由は様々だけれども「退屈さを紛らす」という目的もあったことは確かだ。退屈にも種類があって、良い退屈と悪い退屈なら今日のは後者だった。悪い退屈には、魔…

ポケモンカード

食玩売り場でたまたま見つけたポケモンカードの拡張パック「フュージョンアーツ」のグミを買って家に帰ってから開けるとヤブクロンというポケモンのカードが1枚入っていた。グミはグレープ味のモンスターボールを模した円形で、今まで食べたどのグミとも食感…

何も無さ

眠い。当たり前。寝ようとしている時に書いているのだから。 今日は自分が書いたこのブログの記事を読み返して、好きなものとそこまで好きでもないものとに分けたら、好きなものはそこまで多くなく、好きでもないものの方が当たり前に多かった。基本的に私は…

海へ

海へ。 波が寄せる瞬間、しゅわしゅわしておった。 ビールの缶をぷしゅーと開けてぐびりと飲むと美味しそうだなと思ったが、あいにく私は炭酸は飲めない。 角が取れすべすべと滑らかな石がたくさん転がっていた。そのうち、二三個よさそうなものを見繕ってジ…

まいそう

「まいそう」と言えばあれしかないよな。埋葬。と書いたら間違っていた。どうやら正解は「昧爽」らしい。昧爽、夜明けの意。昧は「くらい」という意味がある漢字だったと思うから(無知蒙昧とか曖昧とか)わからなくもない。爽は「さわやか」という意味の他…

かくめいは、ひとがらくにいきるためにおこなうものです

珍しく湯船につかりながら本を読む。もわもわと蒸気が浴室に充満して眼鏡のレンズが曇る。太宰の小説を読んでいた。たまにはいいじゃないか、と思っている。そうだな、時々ラーメンを無性に食べたくなるように、芥川やら太宰やらが読みたくなることがある。…

コダックについて

コダックとはポケモンのコダックのことである(昨日はゲンガーが登場した)。コダック、あひるポケモン、高さ0.8m、重さ19.6kg、いつもずつうに悩んでいるポケモン*1。今日、私はコダックを作った。クレイアート(大人の粘土遊び)を趣味にしようとしている…

斜め三十度の半月

あ、夜空に眼がある。でもって、こちらを見てらあ。 ジョグからの帰り、スポドリをこぽこぽこぽと飲み歩きながら、私は金色に輝く半月の隻眼を見つめ返す。何のことはない、今日はおそらく上弦の月、それが斜め三十度の角度で煌々と夜空を照らしている、だけ…

ロースカツカレー弁当

思えば、CoCo壱番屋のカレーを食べたことがないかもしれない。いや、嘘。1、2回はあるかも。でもそれもいつかわからないほど前のことだ。 CoCo壱番屋への不信の元凶は、メニューに添えられているカレーの写真で、もう少し美味しそうに、ボリュームありそうな…

誰も知らない

最果タヒ『天国と、とてつもない暇』を読んでいる。本編はろくに読まず(これから読む)あとがきを読む。 あなたが、どんなふうに生きているのか知ることはできない。 私も、どんなふうに生きているのか教えたくはない。 (最果タヒ『天国と、とてつもない暇…

死にゆくコーヒー

ハワイアンカフェを見つけたのでテイクアウトでホットコーヒーを頼む。本当は「なんとかブレンド」という名前だったのだけれど、肝心の「なんとか」の部分がすっかりと抜け落ちてしまっている。 気づけば寒い。前からだけどもここ最近は本当に天気予報を見て…

川に浮かぶポリタンク

川べりの遊歩道を歩いていたところ、ゆらゆらと浮かぶポリタンクを発見した。 ポリタンクという奴も好きだ。特に川に浮かぶポリタンクはいい(ぷかぷか浮かんでるポリタンクが、ポリタンク界でメジャーかどうかはわからないけど。多分メジャーではないだろう…

ロースかつの作法

ふらふらと街歩きをしていたら見つけたとんかつ屋。昼には少し早いが、この機会を逃すとさらに並びそうな気配だったので並ぶことにする。 調べない。この店を、評価を調べたい、そんな欲求を抑えるのに苦慮している自分がいて悲しい。生活の向上を願うのは悪…

煮詰まる日記

伯母からリンゴをもらう。しかし最近気づいたことなのだが、私はあまり果物を食べない、いや、食べようと思わないみたいで。それは「果物が嫌い」とイコールではないし「果物を食べたくない」ともイコールではない。ただ、果物を食べようと思わない。 その理…

寝る前の告白

ときどきだけども 一日の終わりの5分前に差し掛かり たりない が暴走する ことがある 暴れ回る精神をセーブするのは眠気とやらで 人間といういきものの制御機構は 正常に機能しているとご満悦だ たりない頭の片隅で

メタモン

小中学校の科目でいちばん苦手だったのが美術だった。 他の教科は通信簿の「5」を取ろうと思えば取れた(取ろうと思うことはそんなになかったのだけれど)。でも美術はいつも「3」とか「4」だった。 最近のこと。クレイアートを趣味にしたい。実験的試み。 …

足音

秋が過ぎ去ろうとしている。 とある曲を聴きながら歩いていたところ、気になる歌詞が耳に残った。 「世界はもっと面白いはずじゃない?」 君がそう歌うのは楽天主義だからなのかしら。絶望を知っているからこそ「世界はもっと面白いはず」と歌えるのではない…

首が痛い

寝違えた。ゆえに首が痛い。 寝返りを打つこともままならぬ、しかし私は、私の体は寝返りを打ちたいようで、ゆっくりゆっくりと少しずつ体を動かしていく。半覚醒状態で。 そんなに痛いなら動かずじっとしていればいいものを、と我ながら思うのだけど、人間…

はないちもんめ

スマホゲームのガチャが好きで、では何が好きかというと「ガチャを引く」という行為に含まれる蓋然性のようなものとそれに身をゆだねること、その結果が簡単にわかるということ(今回はSSR引けなかった)が楽しいわけで、そこから拡張し、そもそもキャラを所…

愛の名のもとに

「愛の名のもとにすべて許されると思ったら大間違いだからな」 歩いていたらふとそんな言葉が降ってきたのですが、特に何か手痛い仕打ちを食らったわけでもないのでした。むしろ何もない。ただ、人間の感情すべてが面倒だと思う夜があるわけです。それくらい…

梅酒

透明なグラスに氷を一掴みいれる。瓶の蓋をきゅぽんと開けると、とくとくと梅酒を注ぐ。いい梅酒だ。とろみを帯びた琥珀色の梅酒。デスクライトにかざすと半透明で、成分がまるで潮流のように、けれどゆっくりと揺蕩っている。まごうことなき日曜日の夜。特…

小島を切り崩す

小島を切り崩す それはとるにたらないことなのだと 気づくことから始めてみたら? ホワイトソースの海に黄金色の卵の島 かけられたチーズはとうに冷め 固くなりつつある とるにたらない存在なのね私って ぼそりと呟く 対峙する相手は悪魔的な笑みをたたえ、…

プラタナス

プラタナス。学名はPlatanusで、スズカケノキ科スズカケノキ属に属する植物の総称。落葉広葉樹で大きな葉が特徴。確かに茶色く乾いた葉が地面のあちらこちらに落ちていた。プラタナスの葉っぱは大きい。私の手は小さい。 園内ではカエデの紅葉や秋のバラ、菊…

途中経過

気づけば1周年である。 haruno1114.hatenadiary.jp この件について特別書きたいことはないが、たくさん書くことができて良かったと思う。あっという間に感じる一年も、一日一日の堆積である。できることならもう少し素敵な文章を書きたいものだ。自分の中で…