2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

沼の周りを歩く。 沼 とても沼な沼で良かった。湖より沼の方が気分に合っている。 梅雨から夏にかけての、空気がどーーーんと留まっているような、それでいて春から初夏にかけての風が流れる感じが両立している、面白い天気。暑かったり、涼しかったり。私は…

オレンジジュースの隣に座る

孤独とはジンのロックの味に似ていた。きりりと鋭く辛く、ボタニカル素材の匂いが香る味。そう思えば、孤独とは悪いことじゃないのではと思う。私はジンが好きなのだと思う。 *** *** *** ちょっとここいいですか、と先客に声をかけてから座る。ベンチにはオ…

漫ろ

フィクションを書き、短歌を読み、日記を書き、写真を撮る。三教科の受験よりも五教科で受験する方が楽しかった私は、手段を複数持っていた方がいいのだろう。本も気づけば五冊並行して読んでいて、普段は二冊の並行読みなんだけれど、読む冊数が多くなれば…

短歌

『更級日記』を読んでいる。読んでも読んでも終わりに近づいている気がしない為、もう読むのをやめようかとも思っているけれど、半分まで読んだのだからあともう半分読めば?と私が言っている。 昔の人は和歌を詠んだ。和歌、気になる。音の数に対して意味が…

ステーキのグラム数がわからない

ステーキハウスの入り口に置いてある立て看板を見ながら思うことがある。それは「ステーキのグラム数がわからない」ということだ。数字としての重さはわかる。100gは200gよりも少ない。300gは200gより重たい。私がわからないのは、肉の塊という実体と、その…

シロツメクサ

シロツメクサが繁茂する広場。その端にあるベンチに座り私はじゃがりこサラダ味を食べている。 私は風のことばかり気にしている。風が吹いているかどうか、よほど気に入ったらしい。だって風が吹いていれば息がしやすいもの。今日は風が吹いている。日本の夏…

汗疱

朝に日記のようなものを書くことが多い。夜は体力が底を尽いて何かについて考えるどころではないからだ。 今朝も起きると机に向かいノートを広げる。使っている万年筆が2本あって、どちらを使うか一瞬考える。今日は緑インクの方だ。 6:00起床。雨。空気がひ…

ヒルザキツキミソウ

お昼時に少し散歩。コンデジを持ち歩くのが習慣になっている。道端に白とピンクの中間のような色をした花が咲き乱れている。私はかがむとコンデジを向けて写真を一枚だけ撮る。家に帰ると先ほど見かけた花の同定作業をする。咲いている時期。高さ、花弁の色…

寂寞

牛乳を買いに夜の中に飛び出す。アスファルトは濡れ、黒く艶やかに光る。フェンスの針金から雫が落ちる。街灯に照らされ、もしかしたらイルミネーションより綺麗かもしれない。湿度が高く蒸し蒸しとした暑さの日中とは打って変わって、ひやりと冷たい空気。…

クッキーメロンパン

傘を差して歩くお昼時。 今年こそちゃんと傘を買おう。コンビニのビニール傘もそれはそれで嫌いじゃないけれど、自分できちんと選んだ傘を差そう。そうすれば雨の日のお散歩も捗る。 可愛い水玉のビニール傘を買いたい。今年こそ。今年こそ。 川沿いの道を歩…

クリック音

ノートパソコンとBluetoothでつながっているマウスはクリック音が鳴るタイプのもので、今日この時まで自分が「クリック音鳴るタイプ」のマウスを手に取っていたことに気が付かなかった。カチリ、カチリとクリックするたびに音が鳴る。カチリ、カチリ。意味も…

あやふや

時間の境界があやふやな一日だった。 気が付けば今日が終わっている、そういう感じ。雨が降り、風が鳴り、私は走る。 消化、消化、消化!少しうんざりしているみたい。

肉まん

徹夜明け、私は朝ごはんを求め街を徘徊する。まだ起きて間もない街はどこかよそよそしく、さっぱりとしていていつもと違う顔をしている。慣れ親しんだ人の思わぬ一面は驚きとこそばゆい気持ちを抱かせる。 朝ごはんを食べられる場所がなかなか見つからない。…

カフェオレベース

カフェオレベースをとくとくと真空耐熱タンブラーに注ぐ。氷を入れて牛乳で割る。甘いカフェオレができる。カフェオレのべったりとした甘さが舌につきまとってイライラする。知っている甘さ。 6月のじめっとした空気と5月のカラッとした風がじゃれているよう…

タピオカマンゴージャスミンティアイスバー

様々なアイスがおさめられているアイス売り場。手を差し入れると、ある一定の層から空気が変わって鋭利になる。五月の私は二月の寒さを忘れてしまっていることに気づく。恋しき冷気。 タピオカでマンゴーでジャスミンティなアイスバーという、情報量多めのア…

調査報告書

読み進めてはいけないと一人の自分が言っている。一方で別の私はスクロールする手を止めない。先ほどから吐き気がする。頭が重たい。胸がどきどきする。耐えられるか。私は耐えられるのか。 ひょんなことから、とある事故調査報告書を見つけてしまう。私はそ…

日記

ぱらりとページをめくる。 2020.11.14(土) 潜水日記*1をやめる。終わらせる。 私が私について書く季節は終わって、私と世界の関わり方を書きたくなった。 瞬間のことを書くけど、もっと時間を置きたいし丁寧に書きたい。私がここにいるということを書く。…

包丁とギャラドス男と理性

人を刺す夢を見た。包丁で腹をずぶり、である。相手はギャラドスみたいな男だ。小学校で一瞬だけ同じクラスだったことがあるやつ。小学校以来どこで何をしているのか何も知らない人。幼心にも、小心者で強い者に媚びがちな人だとわかるやつで、刺すほどの人…

午睡

布団でごろごろとしていたら眠たくなってしまったので昼寝とする。 昼寝をするとなると真面目に眠る他ないので、結局2時間ほど眠ってしまった。15分とか30分という短い時間にパッと眠って起きることができない。 夢の中で私は仕事をしていた。嫌な夢である。…

窓から風

窓からひんやりとした風が入ってくる。それだけで十分といえば十分。今日は他に書けることがない。書く力が残っていない。体力をつけねば。あるいは時間の使い方、精神の調え方を考えねば。悔しい。

奥武蔵自然歩道

飯能駅へ。 初めて訪れる街。駅にはホームが並んでいてそれなりに大きい駅。ここから秩父の奥まで行けるのだろうか。直感で「いい感じの駅だ」と思ったので、気が向いたらまた訪れたい場所としてメモしておく。ムーミン、ムーミン、ムーミン、という熱気も感…

柏餅

近所の和菓子屋で柏餅を買った。お値段150円也。やすい!うれしい!ベーシックなタイプとみそ餡タイプ両方選んだ。 無人のカウンターの上に置かれている呼び鈴を押すと、奥から三角巾で頭を覆ったおばあさんが出てきて、透明のなんてことないプラスチックの…

5月のスイカ

スーパーに行ったら、ふくふくと膨らんだスイカが売られていた。1980円くらい?もっと安かったかもしれない。緑と黒の縞模様。外皮を撫でると冷たくてつるつるとしていた。子どもの頭みたいだと思って、しばらく怒られない程度に撫で撫でしてやがて立ち去り…

愚痴

愚痴が苦手。 ぐち【愚痴】 (道理が分からない意)言ってもどうしようもないことをくどくど言うこと。 でもそれを公言することは躊躇われるこの不思議。「愚痴を言ってくるあなたが嫌いなわけじゃないの」と注釈をつけたくなってしまう。でも、その注釈がす…

プールサイド

私が泳ぐコースには誰も人がいなかったので、プールの壁に向き合うとうつぶせに浮び顎をプールサイドに乗せる。そのまま何もしないと体は沈む一方なので、顎で体を支えつつ、時折足を打って体を浮かせる。ちゃぷん、ちゃぷん、と。 世界に音が戻る。泳いでい…