愚痴

 愚痴が苦手。

 ぐち【愚痴】

 (道理が分からない意)言ってもどうしようもないことをくどくど言うこと。

  でもそれを公言することは躊躇われるこの不思議。「愚痴を言ってくるあなたが嫌いなわけじゃないの」と注釈をつけたくなってしまう。でも、その注釈がすっ飛ばされてしまうことがあるってこと、知っているから、なかなかはっきりとは言えないね。私は愚痴が苦手なの。

 言葉にするってことは、それなりに重たさをともなうのに。あなたは一体何がしたいの?って思っちゃう。あなたはどう思う?と聞かれたら、私は何かしらの言葉を返せるのに。わかることなら答えるし、わからないことならわからないと伝える。でも、愚痴の相手は私の言葉を求めてない。求めてないならどうして喋るの?って、そう思う私は不寛容なのかしら。

 違う。相手は私の言葉を求めているわけじゃない。ただ空気に放ちたいだけなのだ。自分の気持ちを。それなら私じゃなくて、パンチングマシンにでも言っていればいいのに。あるいは、一人歩きながら呟けばいい。どうしてそれをしないのかしら、と、思う私は薄情なのだろうか。

 

 私の中では、「言葉にできている」という状態は8割方解決していると言ってもいい。本当に厄介なのは、いまだ言語化できてない煮えたぎった闇鍋の中身であり、言葉にするということには労力と時間を要する。

 愚痴への振る舞い方は大方わかっている。もちろんまだまだ直していかないといけないことはあるけれど、少なくとも自分にとって愚痴は何なのか?ということの一歩目は踏み出せていると思う。距離をあけて冷却すること。それが振舞い方。

 わかっていても、一定のダメージは食らっていて、それはまあ、寝るしかないよね、おやすみ!

 

 この文章は愚痴なのだろうか、愚痴だろうなあ。