汗疱

 朝に日記のようなものを書くことが多い。夜は体力が底を尽いて何かについて考えるどころではないからだ。

 今朝も起きると机に向かいノートを広げる。使っている万年筆が2本あって、どちらを使うか一瞬考える。今日は緑インクの方だ。

6:00起床。雨。空気がひんやり。今日は何をしよう。何も考えていない。 

  昨日あったこと、昨日思っていたことの欠片をかき集め、書きたいことを書く。昨日は上司と少し会話した。予めこの日に時間作ってくれない?と言われていたことだったので憂鬱で仕方なく、それが態度に出ていたのではないか(十中八九態度に出ていた)と一人反省会。話したいこと、それ以外の会話については警戒レベルが3段階くらい上がって頑なになってしまう。一体どうしたらいいのだろう。さておき。

 そこまで書いたところで、右手の薬指が痒いことに気づく。万年筆を持っている方の手だ。見てみるとぷつぷつと発疹が広がっている。皮膚も心なしか赤みがさしている。

 蕁麻疹か、と一瞬思う。しかし面白いことに(面白いのだ)ぷつぷつは右薬指から外には広がらないのだ。律義に薬指だけにぷつぷつが出現している。中指も、小指も綺麗なままだ。

 別の指で薬指をなぞると、表面が凸凹していて、痒みが走る。なんとなく熱も持っている感じだ。

 ネットで調べてみると、一番ちかいのは汗疱(異汗性湿疹)で、痒みがひどくなったら皮膚科に行くことを考え一旦は放置することに。

 痒みがやってくるとなかなかつらいのと、指を曲げるときに皮膚が引っ張られることで変な違和感があるのが気になるくらい。どうにか忘れるように心がけよう。

 

 ぷつぷつとしている指。このぷつぷつが一体どうして生じたのか、その原因はわからなくて、自然ってそういうもので面白いなあ、なんてことを考える。原因と結果がまっすぐと直結していることなんて所詮は人が作ったもの、つまりは自然と対極にある人工と呼ばれるものにしかないのね。

 家にステロイドの塗り薬があった。これを塗って痒みがおさまればいいなと思う。