柏餅

 近所の和菓子屋で柏餅を買った。お値段150円也。やすい!うれしい!ベーシックなタイプとみそ餡タイプ両方選んだ。

 無人のカウンターの上に置かれている呼び鈴を押すと、奥から三角巾で頭を覆ったおばあさんが出てきて、透明のなんてことないプラスチックの容器にちゃきちゃきと詰めてくれる。お店の包装紙を一枚取り出してあっという間にプラスチックを包んでくれた。うれしい!

 ビニール袋を持った手をぶんぶん前後に振りながら私はひたすらに歩く。

 そういう時間がいちばん幸せ。いちばん幸せな時間がたくさんある私、生き方の才能あるなあと思う。同時に、しんどいなと思うこともあるけれど、しんどさを感じる時間と幸せを感じる時間が同じくらいなのであれば、それは大丈夫ってことではないかと思ったりもする。

 食べるときはあったかい緑茶か紅茶を淹れたいなあ。家はまだまだ遠い。だからこのままたくさん歩くことができる。