散歩にカルピス

散歩の供に自分で原液を薄めて作ったカルピスを選ぶと、歩くときのテンションが10%ほど上がる。

水筒で作るのは憚られたカルピスも、プラスチックのウォーターボトルなら不思議と抵抗感がない。透明なボトルに七分の一ほどの原液を入れて、氷を入れて、水を入れて、蓋を閉めてシャカシャカと振って、そのまま私は散歩へと出かける。

真面目なお出かけにカルピスを持って行くことはないが、三十分程度の散歩ならそこまで厳しくなくていいでしょう。白濁したボトルの中身に、もしかしたら通りすがりの人は怪訝な顔を向けるかもしれないが(散歩にカルピスとはあまり思いつかない組み合わせかもしれない)陽の光を浴びながら飲むカルピス、そのこっくりとした甘さは格別である。

私は缶酎ハイ片手に歩く人の気持ちがどうもわからず(散歩と缶酎ハイはそれぞれ独立して交わることのない、交わってもそこから生まれたものは1+1でしかない組み合わせ)今もわからないけれど、私の中のカルピスを飲む気持ちよさみたいなものかな、と最近は思うことにしている。