2024-09-01から1ヶ月間の記事一覧
病院の夢を見る。 私はその病院に入院しているわけではない。時々サザエさんの映像が差し込まれる。サザエさんなんて久しく観ていない。マスオさんの声優さん(仮)のインタビューも差し込まれる。マスオさんの声優さんの顔は拝見したことがない。 薄暗いフ…
苦しい。 もっと、苦しいというか、考えすぎてしんどいみたいなことは、過去にたくさんあったはずで、ずっと賢く(鈍麻に)なったのだからあの頃より苦しいはずはないのに、苦しさを苦しさとして取り出してみたい、苦しいと言ってみたい、という気持ちがある…
起床して緑茶をコップ一杯飲むと、私は小さなフライパンと卵を取り出し、白米はレンジで温める。朝から炒飯を作るのだ。 サラダ油を引いたフライパンを弱火で熱し、卵を溶いて塩コショウをしておく。ほどほどに温まったところで卵を流し入れ、その頃には白米…
私の目線の先には500mlペットボトルのコーラがある。残りは8分の1といったところか。黒々とした液体が底に溜まっている。8分の1がコーラということは、8分の7が空気で、ボトルの中にところどころ水滴がついている。私がコーラの種類を知らないが、おそらくコ…
舞茸が好きだ。よくスパゲティに入れる。私が作るのはペペロンチーノとクリームパスタで、舞茸一株の半分を入れる。一株まるまる入れてもいいなと思う。けど、半分。適量がわからない。 一株も、その半分も、体感としては同じで、野菜というのは(そしてきの…
朝10時になるかならないか、といったところだろうか。駅前の二つのパチンコ店にそれぞれ長蛇の列ができていた。両の手で数えられる程度の列ではない。ラフな格好をした、年齢も性別もばらばらな人たちが、うつむきがちに静かに並び、その列はパチンコ店を締…
生活には波がある。何かが凸れば、何かが凹む。私はその凸凹が、許せないといえば許せないが、波があるのは摂理で、甘んじて受け止めねばならない。気まぐれな気質なら尚更。 私は平気だが、擦り減らないわけではない。摩耗して小さくなった分、何かを補給し…
母とモールに行く。新しいジョギングシューズを買うのに付き合ってよ、と言って。普段私は買い物に誰かを誘うことはまったくない。それなのに母にお願いをしたのは、疲れたとしても気晴らしになればいいなという、勝手な願いだ。そういう勝手さを、私はもっ…
今日も世界が綺麗だった。 私は電車の車窓から見える景色が好きだった。昨日はもう少し雲が多く、しかもそれは立体的で、光を受け止め多様な陰影を作り出していた。夏の夕暮れ、居座り続ける入道雲が最後まで夕日を見つめるのだと知ったとき(それは平地に限…
久々に(というか初めてか)めちゃめちゃ怒った。仕事で。怒りで頭が真っ白になって、席を離れた。そして、しばらく呆然とし呼吸が落ち着くのを待った。自分が何に怒っているのか見定めようとした。自分がなぜ、それに怒っているのか考えた。 相手の胸ぐら掴…
大腸内視鏡検査を受け、その足で某焼肉店に行く。ひとり焼肉は焼肉ライクで経験済みだけれど(意味がわからないことに、遠く、冬の東海道線沿いの店舗で食べたんだよな。あの日は海を観に行った)いわゆるおひとり様向けを標榜してない焼肉店に単身乗り込む…
使いそうなものをのぞいて、たくさんの筆記具を捨てた。多色ペンも捨てた。勿体無いけれど。マーカーも、もちろん捨てた。オレンジのマイルドライナーのみを手元に置いて。だのに私は新しいマーカーを欲しいと思っている。そしてそれを買った。99円だ。すご…
暑い。真夏と同じぐらい暑い。が、風は吹いている。が、暑い。 太陽は南中を過ぎている。光の色が、夕暮れのそれになる。私はその色を見て物悲しくなり、そういえば、と、Spotifyを立ち上げると検索バーに「色のない世界」と打ち込み、ヒットした曲を再生す…
川を眺めている。川辺のカフェからガラス窓越しに川を眺めている。人や自転車や車が、左から右へ、右から左へ移動していく。世界は動いている。それを、頭でただ考えるだけの日々だと忘れてしまうようだ。歩道に伸びる街路樹の葉の影がちろちろと揺れるのを…
階段の入り口は重たそうな扉で塞がっている。 これは開くのだろうか、とちらっと考えた瞬間、私は扉の取手を下に押し込めて扉を前に押した。扉は予想の通り重たく、しかし、開かないわけではなかった。人がなかなか訪れないばかりに薄汚れて電灯が明滅してい…
電車の中で『ベル・ジャー』を読む。ゆっくり少しずつ、満ちてきたら本を閉じて潮が引くのを待つ。焦らないこと。 ポストカードが挟まっていた。表紙と同じデザインのカード。そこに描かれているのは、ドレスを着ているというか、布をまとったというか、大き…
久々に、実に1ヶ月ぶりに泳ぐ。私は泳がなかったら駄目になるし、加えて出かけなくても駄目になる!と思っていたが、案外そうでもないのかもしれない。自分が駄目になる要素を考え直してもいいかもしれない。 とはいえ泳ぎに行った。体を動かすことは楽しい…
ゲーム配信を無感情で聞いている。 ゲームの実況は作業BGMとしては良いものだと思う。とにかく音が欲しいと思うことがある。単調な、頭を使わない作業を意識の外に置きたいとき、その空白を埋めてくれるのが誰かのゲーム実況だったりする。雑談は駄目だ。そ…