ピクニック

 レジャーシートが届いたので、Let’s enjoy picnic life. である。

 誰もいない芝に虹色のレジャーシートを敷くと、私は靴を脱ぎ、レジャーシートという船に乗り込む。レジャーシート越しに感じる地面は思いのほかごつごつして(スニーカーだと底のクッションに遮られよくわからない)そういうところもいい。交差点の角の中華料理屋さんでテイクアウトした中華丼(税込み540円)をビニール袋から取り出すと、プラスチックの蓋やらは風に飛ばされないよう袋に入れてリュックにしまっておく。一人「いただきます」と呟き、中華丼を口の中にかき入れる。中華丼、好き。色々な食材がゴロゴロとたくさん入っているから。私の好きな塩味だし。そうしてふとした瞬間にふわふわと浮かぶ灰の雲を見つめたり、もっと角度をつけて頭上に生い茂る桜の葉を見れば、面倒ではあるけれどピクニックというものは良いもんだな、という結論に至る。食べ終わって片付ければ、リュックを枕にして横になってみたりして。そういうことをしている人はあんまりいない。楽しいのにね。まあ人が増えると困るからここだけの話にしてね。次は何を食べようかな。