いろはす もも

 走る。走ることはいい。道具は靴と服があればいいし(あとイヤホンとスマホと時計は欲しい)時間も30分あればいい。THE BOYZの『No Air』をリピート再生する。信号待ちで止まったタイミングで、今度は宇多田ヒカルの『PINK BLOOD』をリピート再生する。疲れた。喉が渇いたので自販機で何か飲み物を買おうと思う。スポドリ?悪くない。緑茶?それも悪くない。でも私はいろはすのももを買った。小さな小さなポップアップに「驚くほどもも」と書いてあったからだ。驚くほどももなら飲まねば。飲んだ。いろはすの不安定なペットボトルの薄さに不安な気持ちになるのはいつものこと。ぺこり。確かに桃味だった。はっきりと桃。実質、桃の天然水じゃんと思った。昔小さい頃飲んだ桃の天然水を思い出す。パッケージのピンクが可愛らしくてそれだけ苦手だったな。私はピンクっていうキャラじゃないじゃん?って。自販機の横にあるペットボトルのごみ箱は中身が溢れていて、ごみは誰が片付けてくれるのだろうね? なんて思いながら帰り道を歩く。家に着くまでに飲み干してしまった。運動直後に飲むものとしてはいろはすのもも味はやや甘ったるい。口の中に桃の甘さがべとりと残っていて、ただ嫌!と言うほどのものでもない。そういえばI have 塩大福. 食べていない塩大福がある。明日の朝食べよう。そうやって一つひとつ形を確かめていかないとやっていけない。