急逝

 仕事中に母から連絡。伯父が亡くなったとのこと。伯父? 予想外の方向からの知らせだった。父ではなく、伯父か。

 同居している祖母によれば、朝起きたら息をしてなかった、ということで、扱いとしては突然死になるのだろうか。検死にまわしているとのこと。

 本当か? まあ、本当なのか。

 周囲の、死の気配が濃くなっている、と思う。私が長く生きれば、それだけたくさん、死と出会うのだ。今がそういう流れの渦中にあるのかは、知らない。それぞれが、それぞれに生きるしかない。生きる者として、逝ってしまった人のことは送らねばならない。

 

 伯父の会社に連絡しなければならない。連絡先を誰も知らない。スマートフォンはロックがかかって開かない。鑑識の人に声をかけて、もう息をしていない人間の指をスマホに押し当てて、ようやく解除できたらしい。現代ならではの情景だと思った。私も、スマホのパスワードとパソコンのパスワードは携帯しておいて、近しい人には伝えておこう。

 

 忙しい。月曜からの様々な出来事を消化できてない。たくさんあるのに手のひらからどんどんこぼれていって、それが私を激しく苛立たせる。