幕間4

 多分、混乱しているのだろう。7月に父の状況を知り、8月初めに伯父が亡くなり、私はまだ混乱している。生活を進めながら、その合間で、とても混乱し、消耗している。どこかには進んでいる。何かは変化している。が、一歩前へ進むごとに広がる情景は私にとっては真新しいもので、それらを飲み込むことに手間取っている。

 多分、休んだ方がいいのだろう。休んでもいいのだろう。でも、休み方がよくわからない。とりあえず、難儀なことにならないよう、悪くならないよう、壊れないよう、ひび割れたところを応急処置的に埋めたい。

 ダースレイダー氏の『イル・コミュニケーション』を手に取る。前から(それはつまり7月以前から)興味はあったが、今は切実に、病とは何か、病とどう付き合うのか、ということを考えたかった。

 私は何を気にしているのか。

  • 死がそこにあると意識しながら生きることについて
  • 病をどう考えるのか
  • 日頃の検診の意味づけ
  • 医療保険
  • 医療制度
  • 病と孤独
  • 内と外(私の考えていることと、変わらない外)
  • お金を稼ぐこと

 誰も教えてくれない。誰とも、共有できない。共有する前に、多分私は泣いてしまうはずで(悲しいというよりは、柔らかい話になればなるほど、私は泣きやすい)誤解されるのも嫌だった。悲しいというよりは、わからないこと、わからないことを満足に考えられないことが、嫌なのだ。

 一方で、pretendしているような気もする。身内に病人がいて、身内に急死した人がいて、ただただ時間と休みが欲しい人。本当は考えたくなんかないのでしょう? 自分の現状に言い訳しているだけでしょう?そうかもしれない。

 でも私は、演じる私を尊重したいのだ。