スロー

ジム。腕、胸、肩、腹筋、背筋、あとはクロストレーナーを30分。やっぱりサボるのは効率が悪いといいますか、理想は毎日コツコツなのよね、と思いながら、筋トレをする。もう一度積み上げなければならない。白髪の老人がリカンベントバイクに座り競馬新聞に読み耽っている。ペダルはまったく動かない。まだ他に空いている台があるからいいけども、何しに来てるのだろうなと思わなくもない。まあ、会費は払っているからいいのか。嫌だな、私。自分が嫌だ。そういう緩さみたいなものに対していよいよ我慢できなくなったとき、私はそれまでの私とは違う何者かに変貌したと言わざるを得なくて、戦々恐々としてしまう。

なんとなく怠い帰り道。とろとろと誰よりもゆっくりと歩く。ケーキ屋には列ができていて、サンタ帽被った人間が忙しそうに四角い白い箱を売っていた。へええ、本当にケーキを買う人っているのか、と思った。そりゃあ、買うでしょう、ケーキ。私も買ったことあるじゃない。でも、当然のようにできた長い行列に少しびびるのだった。 なんか「動員」という言葉の匂いがして。

カルディでキャンベルのスープ缶のクラムチャウダーが安かったので、良い機会だからと「1000円以内でとにかく好きなもの買う」という遊びをする。ポテチ、クッキー、チョコ、クラッカー、クラムチャウダー。私の暗算では予算内に収まるはずだったのに、合計金額は1085円だった。寂しい。

道ゆく人々のテンションがやけに高い。落ち着かない。B'zの「いつかのメリークリスマス」を聴きながらのんびり歩いて帰ろうと思ったら、充電切れだった。