透明な愛

 特に何かを考えていたのわけではないのだけれど(嘘、色々と考えていた)「透明に愛したいな」という言葉が湖の底から浮かんできた。本当にそうだった。それしかないと言っても過言ではなかった。いつだって頑張れなかったのだがもう頑張れそうになかった。頑張ることは痛いし悲しかった。手のひらから零れ落ちる砂のように非対称の僕ら。その理を知らない私が浅はかで愚かで傲慢だっただけのこと。人には肉があり、感情があるから、決して透明になることはできない。知りながらそれでも願う。ただ、透明に愛したい。

 

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 できればこの場所においては日記は書きたくはなかった。以前よりは書いていないつもりだけれど、それでも時々耐えきれず説明や弁明をしたくなる。ま、そういう日もある。そういう日もあるのだ。