使い切る

 12月に買おうと思っていたDr.GRIPの多色ペンを、先駆けて購入する。12月に、というのは、11月に別のものを買おうと思っていたのだけれど、それを買うのはやめたので、前倒しとなった。1、2か月ぐらい狙っていたから、無事に買うことができて元気になっている。ボディはアッシュメタルオリーブという色らしい。超かっこいい。下にスライドさせてそれぞれの芯を出すタイプ。赤、青、緑とわかるように色付けされているのだが、その色がおとなしめの発色で大変私好みである。いや、鮮やかな発色でも私好みと言うだろうけれど…。アースカラーといいますか、とても私の好きな色をしている。今使っているジェットストリームも大好きで、だけどしばらくはDr.GRIPを使い込んでいきたい。黒も、赤も青も緑も、最近だとシャープペンシルも、私は使う。4+1の多色ペンは総動員で稼働する。

 併せてふかみどり色の色鉛筆とペン修正液も買う。今使っているきんいろの色鉛筆を使い切り次第、ふかみどり色にシフトする。今のささやかながら目標として、色鉛筆と消しゴムを使い切る、というのがある。この二つ、使い切れた試しがない。飽きたり失くしてしまったり。どうして昔の私は、何かを使い切ることができなかったのだろう。修正液は結局使わなくなる可能性もあるけれど、修正テープより修正液の方が良さそうだなという判断。

 使い切るといえば、この年齢になって性格が変わったというか、良い意味で諦められるようになった。面倒くさいと思っていたことのうち、一つや二つは面倒に思わなくなった。たとえば? たとえば、なんだろう。休みの日の朝に散歩に出かけるとか。泳いだその日に水着は手洗いするとか(寝落ちして翌日洗うとか、ざらだったのだ)。

 明日やろうと思っていたことを、その日ちょっとでも取り掛かろうと思えるようになった。怠惰を理性でねじ伏せているところがある。怠惰な自分の首根っこを、もうひとりの自分が押さえつけている。その方が結果的には得をする、という合理的な思考と、あとは、気分の問題だろう。人間、少しは学ぶのだ。