じゃがりこは遅れる 〜散歩に行く vol.14〜

散歩の途中で買い物。じゃがりこについつい手を伸ばしてしまう。歩いて消費されるカロリーはじゃがりこで相殺される。

店を出て、ベリベリと蓋を開けると、一本また一本と咀嚼していく。じゃりじゃりと噛む音と歩くテンポはなかなか重ならない。どうしてもじゃがりこが遅れてしまう。じゃがりこ(を食べるスピード)はこれ以上早められない。なるべくじゃがりこを味わうために。だから妥協すべきは歩く速度なのだけど、これもまた譲れないみたいだ。じゃがりこと足音、重なることのないテンポがしばらく並行して続く。