一枚のガム ~散歩に行く vol.10~

 少し長めに歩く。夜。荒んだ感じで。特に考えることはない。歩きながら考えること、ないけど、もう歩いているだけで衣食住満たされる、みたいな風にならないかなとは思う。『チャーリーとチョコレート工場』には、薄っぺらい紫いろのガム一枚で、コース料理が味わえるという魔法のガムが登場したけれど、あんな感じで。最近、日記に向かう時間が少なくなっているので、思いっきり書きたくなる。家に帰ったら書くぞ、と心に決める。あとは思考は音楽の中に埋めて、とにかく足を動かす。