化粧水の粘度 ~散歩に行く vol.2~

 おいしくご飯を食べる為に、歩く。楽しく生きるために、書く。をモットーにしちゃおうかな。さて、つべこべ言わず歩け。

 IDOLiSH7の「WONDER LiGHT」。この曲好きなんだよなあというか、好きな曲しか聴いてないけどさ。踊りながら(人混みにぎりぎり溶け込める程度に)歩く。この曲の「僕らが正義を履き違えていても 誰かにとって幸いなら 七色した足跡は正しいんだ」という歌詞がずっと引っかかっている。嫌だとか嫌いだとかそういうネガティブな感情ではなく、「本当にそういうものだろうか」という薄い疑問のようなものだ。何に引っかかっているかがわからないから、これからもこの曲を聴くたびに考え続けるだろう。彼らの道を知る為にも、アイナナ(アイドリッシュセブン)のストーリーを最初から読むことまでしている。多分「言い切る」「自分に言い聞かせている(風に聞こえる)」ところに不安を覚えるのだろう。これは彼らの覚悟なのだけど、さて、覚悟をしていいのだろうか、という問い。

 XGの「NEW DANCE」。夏の海に行きてえな。ならば1年後だ。私のイマジナリー夏は、実際よりずっと涼しくて気持ちがいい。君島大空「礼」。聴いたことない曲も混ぜ込んでいく。面白いなあ。意味を求めずやっていこう。

 曼殊沙華の赤が目に入る。チューリップといい曼殊沙華といい、よくその花をその茎で支えていられるねえ、と思って不安になる。なんて細い首だろう。そしてそんなに細く長く剥き出しでいいのだろうか、と。カメラを向けている人をちらほら見かける。写真を撮る人を見る私。曼殊沙華、田舎のあぜ道、遠く見える山、送電線、ということでYUIの「again」を流す。多分鋼の錬金術師のOP映像から連想しているのだけど、別にあのアニメに日本の田舎は出てこないけど。シリアスな雰囲気が田園風景(夕暮れ)を想像させるのだろうか。どういう記憶の格納しているん?

 アンパンマンの顔のポシェットを下げた小さな女の子が、女性と手を繋いで歩いている。もう片方の手には250mlのぶどうジュースのペットボトル。あのサイズのペットボトルで足りるという感覚にはまだ至らない。でも女の子にペットボトルの大きさが良く似合っていた。250mlのペットボトルも存在していいのだ。

 ギターをかき鳴らせ。King Gnuで「一途」を選ぶ。呪術廻戦を何も見ていない人。この曲のサビ、かっこいいよねえ。そして、次はベースが聴きたくなってASIAN KUNG-FU GENERATIONの「遥か彼方」。楽器を弾くこと。パソコンで音楽を作れるようになっても楽器を奏でる楽しさな無くならないだろう。弾けるようになりたい楽器、ピアノ、サックス、フルート。最後に、内田雄馬「Good mood」で締める。数日前にたまたま知ったこの曲。恋のいじらしさが情感たっぷりで歌われている。二番のBメロのアレンジは心の中の自問自答だろうなと思いながら聴く。感情が、美容パックにたっぷり含まれている化粧水みたいな粘度。うざいときもあれば、それもまあいいでしょうと思うときもある。自分の機嫌次第で。