砂糖不使用 ~散歩に行く vol.1~

 このブログをやめようと思っていた。書くことがなくなったので。数日の空白はそういうことだ。消すか、消すまいかの逡巡。「書くことがない」は、厳密に言うと、このブログで書いていたようなことを最近手で書くことにはまっており、そちらにリソースを回しているので、ここで書きたいことがなくなったということ。書くことはあるけど、問題はそれをどう書くかということ。

 

 涼しくなったので散歩に一層励むことにしよう。そう思って、朝食を食べて一段落したところで外に出た。日差しが強い。今日も暑くなりそうだと思った。空気は冷えているのだが。星野源の「湯気」を流す。水の循環。そうだ。私はひらめく。これを書こう。散歩のことを書こう。書くことで散歩をより能動的に楽しむことができるだろうか。わからないけれど、飽きるかもしれないけど、まあ、やってみよう。

 

 ジャスティン・ビーバーの「Yummy」。これはよくよく調べるとかなり風刺的な意味合いを含むらしい。他者を「食べる」ということについて考える。文字のごとく他人を食べるキャラがBLEACHにいるのだがな。ほんと面白い。手持ちの漫画を少しずつ読み直しているけど、BLEACHの読み直しもやりたい。今の進捗状況だと1年後着手になるの笑う。生きてるのか? 他人を欲しいと思ったことがない。これについては、より細かい思索が必要。とにもかくにも音に乗りながら歩く。前に韓国のアイドルグループONFのUくんがこの曲で踊っていたことをきっかけに知っていたのだった。

 街路樹を注意深く観察する。朝の光。澄んだ空気。緑の微妙な色の違い。蒼山幸子さんの「Esper」。漫画家の浅野いにお先生の配信(好きで毎回アーカイブを欠かさずチェックしている)で話題にあがる。というのも、浅野さんがジャケットイラストを描いたとのこと。イントロがまず好きだ。唯一無二の空気感。そういうものを私も醸成できたならいいのに。ヘルメットをつけた少年少女たちが列を成して自転車で駆けていく。部活動。昔のこと。私も輪行するまでに良い感じのヘルメットを買わにゃならん(買ってもいいなと思う)。空気入れもだ。ちぇ。舌打ち。買いたいものと必要なものは一致しないことがある。できることなら空気入れを買いたくない。なんでだろう。デザイン?

 YOASOBI「勇者」。ほんと様々な雰囲気の曲を作るユニットだ。そして、よく厳しさが混ぜ込まれている。春野さんの「Like A Seraph」を。遠くにある信号、次変わったタイミングで渡れるかなあ、と考えながら歩く。あったまってきて立ち止まりたくない。Apinkの「DND」を。DJのごとく、その場にふさわしい音楽を見つけてくるのが好き。これもまた最近、コラージュというものに関心があるのだけど、面倒くさがりなのでおそらく無理だろうと踏んでいる。道筋も見えない。が、音楽をコラージュするように組み合わせることを昔からやってきたじゃないかと思う。気分にぴったりのイントロに思わず顔がほころぶ。一旦、散歩はおしまい。歩数を稼ぎたいので、また行くと思うけど。

 

 途中コンビニに寄って手に入れた砂糖不使用のカフェオレにストローを通す。もう一度曲を聴きながら先ほどの散歩を反芻する。文章を書く。カフェオレ。甘くないのだが? そりゃあ砂糖不使用だからな。でも、ちょっとは甘いと期待したのにな、まったく甘くない。うー(紅茶もアイスコーヒーも甘くないと飲めない人)。カフェオレだけがミステイクだった。