瞬発的個別的青

 机の上を片付けた。目下、自分の欲望のままにノートを作ってやろうぜキャンペーン中*1なので気がつくとノートやらバインダーやらが積まれていく。積まれると私は存在を認知できなくなる。であれば積まずに縦に並べよう。幅広のファイルケースを買い、そこにノートやらバインダーやらを立て並べていく。

 バインダーの多くは昔の私が買い、飽きて使わずに取っておいたものである(ノートは安くて薄いものを買うようにしている)。さて、今、机の上で存在を確認しているノートやらバインダーの中で、青いものは5冊あった。そうでないものは5冊だ。このことからわかるのは、私は少なくとも10冊のノートやらバインダーを並行して使っているのだが(恐ろしいし馬鹿げている気がする)その中で青いノートが多い。ちなみに、缶のペンケースも青だし財布も青だし、タイマーもボールペンも青だ。青が好きなのか?

 青が自分の中で無難なのだろう。ピンクと青があれば青を選ぶし、緑と青があれば青を選ぶ。それだけのこと。が、無意識に手に取ったアイテムが机の上に一堂に会し、それなりの秩序が生まれるのを見て取ると(この場合は、青色の傾向が強い)ばらばらのままであった方がお互い幸せよね、と思ったりする。私はあくまで個としてのアイテムの青色に好ましさを抱いただけで、青色で自分の身の回りを統一したいわけではないのだ。どこかの宗教のようにではなく*2。瞬発的個別的青。

 これからも、何かを買うときにもし青色のものがあれば、それを手に取ってしまうだろう(青色を牽制するように、最近は赤色を選ぶようにはしているのだけど)。そして私はどんどん「青色が好きな人」になっていくだろう。でも、青色に染め上げたいわけじゃないのだ。あくまであなたの青色が素敵なだけで、私の持ち物が青色に染まっていくのは結果論でしかない。

*1:新しいノートを卸すのが好き、かつ、ノートに文字を書くのが好きである故、目的別にノートを新しく始めがち

*2:MOTHER2に登場するハッピーハッピー教は、ブルーに世界を染め上げることで幸せになることができると主張する