オセロ

精神に対して時間の進み方が遅くじれったい。あるいは肉体が枷になっている。

余裕がない、おそらくは。その原因もわかっている、多分ね。わかっていても対処できるかというと別で、さてさて時が過ぎるのを座して待つばかりか否か、電車に揺られながら考えている。状態は悪くない、うまくやっている方だろう。まずい状況に陥るのは免れた。本も読み終えた。日記も書けている。よく眠れている。余裕がないとき、その余裕をどう回復するかを考えるのは辛いことだ。何故って余裕がないから考えること自体が苦しいのだ。

人生について、他者について考えるのが面倒くさい。いいから私以外の人間全員消えてくれ!という言葉の極端さについて考えることは、できる。そう思ってしまうことの根幹に果たして何があるのかを、私はずっと考えている。

オセロ。昔、児童館で遊んだゲームの盤を思い浮かべる。オセロというゲーム自体はそこまで好きではないのだが(考えるのが面倒)白か黒かにひっくり返すこと、あの「ことり」とした質感はとても好きだった。オセロのように容易くひっくり返る気分。それをポジティブなものとして上手く利用したいし、早速ひっくり返った。読み始めた本のデザインが気に入ったのだ。