とろとろと

ふざけた速度で歩いている。具体的にはいつもの歩幅の三分の一程度で歩いている。つまり私は、普段歩くスピードより三分の一ぐらいの速度で歩いているということだ。とろとろと。

何故ふざけた速度で歩いているのかというと簡単な話、仕事終わりで疲れているからで、しかも荷物が多く重たく、ぼんやりと考えごとをしながら歩いているからである。

幼稚園の「どうそうかい」の張り紙を立ち止まって読んだ。小学校四年生ぐらいの男児がかっこいいロードバイクに乗ってて羨ましいと思った。かまきり色の爪に見惚れた(どうしてあそこまで鮮やかな黄緑色の爪である必要があるのか私には理解できないからこそ)。とろとろと歩いているのだから、今日のブログのタイトルは決まりだね、と思った。大きな交差点に差し掛かり、さて、右に曲がった先には一体何があるのだろうと考えた(いつか歩いてみようと思った)。疲れているがそれはとるに足らないガラクタを集められたことと裏表の関係だった。気になるお店を見つけた。七福神ってなんだろうと思った(説明できる人はいるのだろうか)。

とろとろの合間に私に起こったことはこれぐらいだ。さっさと家に帰って眠りたい。さぞかしよく眠れることだろう。