一人なら待てる

待つのが嫌いでなくなったのはいつからだろう。雑居ビルの階段で人気のカレー店の列に並びながら私は考える。

おそらく、一人で行動できるようになってからだろう。待つことが苦しいと思うとき、そこにはきまって誰かがいる。誰かといなくてもよくなったとき、私は待つことの苦々しさから解放されたのだ。

それは、とても素晴らしいことだと思う。待つことが苦しいだなんて、人生の4分の1くらいを損してると思うから。