コロナ日記 vol.6

 平熱。起きた時に喉の痛みがある。あとは引き続きの息苦しさ。昨日よりは回復したか? と思って、仕事を終えて10分間ストレッチをしたらゼハゼハしている。勘弁してほしい。そういや以前、鼻炎から喉が炎症を起こしたようで、しばらく呼吸が苦しかったことがあったが、なるほど、あれに似ている。ま、仕方ないね。仕方ない。仕方ないと思えることなのだから、それでよい。

 レトルトのカレーを食べる。カレーって本当においしくて素敵な食べ物だ。太陽みたいだから。

 部屋の片隅に並べられたペットボトルの本数が日に日に増えていく。弁当のごみ。動くのも触るのも最小限に。だからいつからか夕食は翌朝用に半分残すようになった。いいのだ。それほど動いていないし。エネルギーを必要としていない。冷蔵庫に入れておく。二リットルのペットボトルに直接アクエリアスの粉を入れる。シャカシャカ振ってそれを溶かす。コップは面倒。二リットルペットをぐびりとあけてそのまま口をつけて飲む。療養というのは、そういう感じだ。

 コロナ日記というタイトルで投稿し始めたことを後悔している。いいや、当初の目的は本当に記録のためで、私の書いたものはちゃんとそれなりに目的を果たそうとしているとは思うよ。でも、私が書きたいものではない。そう、書きたかったことじゃない。A4の紙に書くべきことだったのかな。違うでしょう。そうして外れれば外れるほど、ある意味では完璧主義な私は嫌になるだろうに、まったく一時の感情に揺らいで馬鹿なことと、とまではいかないが、そういうことをしてしまったものだ、と恨めしい気持ちになっている。

 毎日書く。けれど、ただ書くだけでは駄目なのだということに改めて気づかされる。書きたい、書かなければならないという混沌と、整えられたものであるべきと唱える秩序。それらと戯れながらいつだって書きたい。だからさっさと療養を終わらせたい。そうでないとコロナ日記が終わらない。