アルパカは夢を見ないとか

 ひょんなことから(端的に言うなら、好きなアイドルが歌っていた)優里「ドライフラワー」を認知する。これまで私はその音を知っていたのだけれど、タイトルは知らなかったのだ。

 そして優里の楽曲を見てみる。あ、これは。

 ペテルギウス、ミズキリ、シャッター、レオ、ピーターパン、夏音、かごめ…。

 まさしく星野源的タイトルのつけ方である。「星野源的」というのは私が勝手に命名しているだけで、つまりは、タイトルを単語にするということなのだけれど…。

 星野源的タイトルは本質に迫る切れ味がある。つけることは容易いが、その内容次第でいくらでも拡大する宇宙みたいなタイトルだ。私は、一つ一つの事柄について喋りたいから星野源的にタイトルをつけることが多い。

 題名というのはとても難しい。正解というのはない。つけたければそれが「正解」なのだと思う。が、一方でセンスというのもあると思っている(私は江國香織のタイトルが好き)。

 題名をつける力というのはどのように涵養すればいいのだろうな。そうだな、ありがちだが、アルパカは夢を見ない、とか。なぜアルパカなのかというと、顔をあげると机の上にいるアルパカちゃんと目が合うからです(顔をあげたついでに頭を撫でる)。

 タイトルでもっと遊んでみてもいいかもしれない。タイトルを楽しんでもいいのかもしれない。小説然り音楽然り。