シマサルスベリに出会った。
滑らかにすべすべとした白い樹木が並んでいる。
表皮が剥がれた樹体。そこに痛々しさを感じるは私の勝手、憐憫の情を私が抱くのは筋違い。だから私は仕方なく溜息をつくと痛々しさから目を背けるように空を仰ぐ。
空へ空へと伸びる白の網。青空が網に侵食されようとしている姿にぞくぞくした。茨の魔女みたい。禍々しさは感じない。いいぞ、そのまま青空を埋め尽くしてしまえとさえ思ってしまう、応援することができるのは、もしかしたらミルクのような樹体だからかな。
サルスベリは見ていて綺麗な木だなと思った。