続・縄跳び

 続・縄跳び。夜の帳が下り町に人気が少なくなった頃を見計らい、私は買ったばかりの縄跳びをジャージのポケットに入れ空き地に急いだ。

 ぱすんぱすんと軽快に飛び始めるが、すぐに自分が思っていたことと現実に大きな隔たりがあることに気づく。着地してもう一度跳躍するたびに感じる体の重さ、かたさ。ふくらはぎの筋肉が自分の体重を跳ね上げられない。足の裏が攣りそうになる。こんなはずではなかった。咄嗟に重たい置物をガっとつかみ相手の後頭部に振り下ろし呆然自失となって遺体の傍らに座り込んでいる犯人のように、こんなはずじゃないと私はただひたすら繰り返す2分間だった。

 30秒レストで2分をあと3回繰り返す。

 後ろ飛び、前飛び、あやとび、にじゅう飛び。

 楽しかったけれど。やっぱりままならなさを感じた

 

【今日の収穫】

  • 悔悛
  • 夜の帳が下りる
  • 縄を綯う