外来生物

 ファイアーエムブレムが楽しすぎて一日中ゲームをしていた。アクションゲームではないから頭も痛くならないようで、逆に言うと脳に歯止めがかからない、やめられない(かっぱえびせんはそこまで好きじゃないからやめられる)。思えば、12月以降過剰に調子を落としていないのは、ゲームをしていなかったからという気もする。要は、生活スタイルの崩れがメンタルにも影響するという、誰もが「そう…」と納得しそうな結論ではあるが、そのロジックの中身は人それぞれだと思っている。私の場合は、ゲームのやりすぎによる自己嫌悪と、「MP回復手段」として、ゲームより運動や散歩、日記めいたものを書く方が効果が高いのに、ゲームをやると効果の高いそれらが一日の円グラフ上から放逐されるのが問題。ゲームをやるのは好きなのだけど、なんだか外来生物だ、と思えなくもない。「ブラックバス」に恨みがあるわけでもないのだけどなあ。

 ゲームを体から抜くには散歩がいい。物理的にゲームの筐体から距離を置くことができるし、俯瞰的に自分を振り返ることができるし(歩いていると「ブラックバス」に隠れたやりたかったこととか思いつきなんかが浮き上がってくる)運動不足を多少は解消できるし、罪悪感も軽減できる。これが私なりの「楽しく生きるやり方」なのだから仕方がない。どうなのだろう、ゲームにとことんのめりこむのと、こうして細かくメンテナンスするのと、どちらがトータルで見たら幸せなのだろう。わからないな。幸せでありたいわけでもないな。私はただ、辛い状態を少しでも減らす為に何が一番いいのかってことだけを考える。自分が「こうでありたい」と思っていることに正直であることが、一番精神的には楽な気がするので、「あらまあ真面目だねえ」と揶揄されてもしょうがない、バス釣りはほどほどにしよう。

 霧雨が降っていた。1時間ほど歩くなかで「もう今日はゲームやめようね」と自分に語りかけ、約束する。