ペペたま

 外に出ると地上はやわらかい光に包まれていた。七分丈では少し肌寒い。屋外なのでマスクはしない。目を閉じて鼻をくんくんとさせ匂いをかぐ。形容できない匂い。郷愁の気配。

 

 体調が悪い。じゃあ外に出ない方が良くない?季節の変わり目にありがちな鼻水と熱っぽさの症状(ただし熱はない)。寒暖差アレルギーというのは正しくはアレルギーではないとのこと。ただ私の場合、眼の潤みという謎の症状も出る。しぱしぱする。だいぶ治ってきたので外に出て少し歩く。多分これ以降はどんどん回復していくだろう。

 ペペたま(ペペロンチーノと溶き卵を絡めた料理)がおいしそうだったので、その為の具材を買いに行く。卵を1パック、関係ないけれど小松菜ともやし、貧血改善の為の鉄分補給の飲むヨーグルト、謎のチョコレートケーキ。仮面ライダーオーズを見ていたら、2話連続で特大ケーキの登場。ケーキは食べたいときに食べるのが吉、である。自分の誕生日でもなく、誰かの誕生日でもなく、食べたいときに食べるもの。

 

 料理用ノートを新調する。写真を貼るのが面倒になった。今回は規則正しく体裁を整えることに集中する。ノート、ノート、ノート!気がつけばまたノートが増えている。どれだけ好きなのか。例えば化粧品より明らかに低価格帯だから良いにしても、ノートだけを考えれば見事な散財っぷりだと思う。ノート大好き。もはや、紙に何かを書く為に生きているみたいになっている。とはいえ、大したことは書いていない。でも、紙もノートも筆記具も私の寿命がなくなるまでは絶対あり続けるものなので(そこはアイドルとは違う)生きがいとしては安牌かもしれない。

 

 ぺぺたま。失敗はしなかったが、そもそも好きな味ではなかったらしい。卵かけご飯が苦手なのは白身と黄身が混在したぐじゅぐじゅとした食感が苦手だからで(あとは味も)すき焼きに関しても肉を溶き卵にくぐらせることなく食べるわけで、だからぺぺたまがなんとなくピンとこないのは道理であった。ペペロンチーノが好きなのであればなおさら。ペペロンチーノとして食べた方が美味しいし、カルボナーラを志向するのであれば潔くカルボナーラを食べろ。「もう作らない!」と思うけど、「もう作らない!」の「!」の強さに自分で自分に慄くから口に出しては言わない。もう作らないと思うけど。