爪切り

 パチンパチンと伸びた爪を切る。どうして爪が伸びるわけ?と思いながら、なおもパチンパチンと切っていく。扇風機が「弱」モードで風を送ってくる。爪切りを引き出しに仕舞い、タオルケットに潜る。私はくたくたになったタオルケットが大好きで、たまに洗濯機で洗ってガンガンに太陽の光で乾かすと私は少しだけ不機嫌になる。だって、まるで別人(別タオルケット?)のようにがびがびにかたくなってしまっているから。けれどぎゅっとぎゅっと抱いて一晩眠れば元通りのくたくたになるからそれまでの辛抱。今日一日が終わる。明日のことは考えたくない。