風光る

 BGMはFF10-2の『久遠~光と波の記憶~』にしたい(FF10-2は遊んだことがないのによく言う)。

 

 道端のケシの花。

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 遠くに見える名の知らぬ山々。

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 自転車を漕ぎながら写真を撮るというリスキーな行為(もちろん周囲に人がいないことは確認したうえで)。

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 アシだかヨシだか、波を打つ。

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 ここまでくると「嬉しい」という感情以外存在しないのである。

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 雲が浮かんでいると世界は複雑になる。

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 自転車をレンタルして遊水地をぐるっと一周してきた。

 

 今日の世界は輝いていた。

 田んぼに張られた水、土手に生い茂る草花、誰もいない芝生、ヨシの海、ひとしく風が吹き、そのたびになんてことない景色が光るのだ。

 一人になりたいと思って、どこか人がいない場所に行きたいと思って、できれば自然があるところに、と思っただけだったのに。こんなに綺麗だなんて嬉しい誤算。

 どこか出かけている時間が幸せ。なんてことない景色にハッと心打たれる瞬間を見出すことが幸せ。自分のテンションが上がるもの、それがわかっているのだから、自分はもう大丈夫、と思っている。

 みんなも美しいと思ってくれている、と思いたいのだけど、いまいちこの感激が伝わってなさそうでそれは少し寂しい。

 

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