諦めの大晦日

諦めの大晦日

 2020年12月31日(木)。年末年始休暇は規則正しい生活をしようと思っているのに朝の9時に起きた。もう2時間くらいは早く起きたいなぁ…と思いながら朝食を作る。
食材を腐らせることが嫌いなので、冷蔵庫にあるもやし半分をフライパンに放り込み炒める。塩コショウで適当に味付けて、温めた白米の上にのせる。今日明日はもやしの出番が無いだろうから、さっさと使ってしまおうという魂胆。

 朝9時半。外に出る。通勤時間とはまた異なる時間の流れ。冬の朝の寒さを頬で感じ、嬉しくなる。いくらでも外に出て遊べるなぁ…汗をかくってことがないもの、と思いながら、今年の冬はお出かけに気が引ける冬であることを思い出し悲しくなる。少し歩く。日差しが真っすぐで鋭い。地面を伸びる影が濃い。

 1年を振り返るだけの頭がない。興味もない。今日があり明日があり明後日があり、ただそれだけなので。あと365日生きるなんて勘弁してほしい。1日を365回生きるならまだ頑張れると思うけれど、365日生きてくださいと言われても無理だ。ジョギングだって走っている最中が楽しいのであり、私はその楽しさを存分に味わいたいだけなのだ。それが1㎞なのか10㎞なのか42.195㎞なのか、距離もスピードも大切だけど、いちばんは走っているとき楽しいかどうかだと思うよ。

 どんなことを書こうか考えていた。色々書くことはあった。今年は大変だったね。来年は健やかな年になるといいね。頑張りたいことがある、やりたいことがある、なりたい自分がいる。できなかったことがある、至らなかった自分がいる、今年考えていたことがある。私は。私は。

 机のPCに向かって座る。先ほどから何度も書いてはBACK SPACEキーを押して言葉を消している。結局もやしの朝ごはんを食べたことが書きたかったので書いた。もやし炒めではなく、もやしのナムルでも良かったなと思い始めている。明日も明後日もこういうことを書きたい。

 1日削られるたびに、書けることが減っていく。さようなら。