蕁麻疹な夢

「私、人を殺したの」とロングスカートを翻しながら少女は言い「でもばれっこないわ」と笑う彼女をよそに死体が発見され、大人が疑念を持ち、着実に捜査が進んでいき、私は実行していないけれど秘密を共有しているという点で「共犯関係」みたいになり、苦悩し、腕に蕁麻疹が出て消えない、痒くて痛い。蕁麻疹なんて最近はとんとご無沙汰なのに。そんな私を嗤うように三毛猫がにゃあにゃあ鳴いていて、最近つれないねえ、デートしようよデートしよう、と連れて行かれた近代的なタピオカミルクティーの店。「電気は使ってなくて、うちはエコですよ」を謳っている。それではタピオカミルクティーを飲みましょう、というところで夢が途切れた。最悪。

何かを満足に楽しむことができないというのは、人殺しを秘匿しないといけないケースは滅多にないにせよ、楽しめないこと自体はまあまあ日常的にあることで、まあまあ苦しい。目覚めていちばんにその苦しさを思い出して、やっぱり最悪だった。