大腸内視鏡検査を受け、その足で某焼肉店に行く。ひとり焼肉は焼肉ライクで経験済みだけれど(意味がわからないことに、遠く、冬の東海道線沿いの店舗で食べたんだよな。あの日は海を観に行った)いわゆるおひとり様向けを標榜してない焼肉店に単身乗り込むのは初めてだったかもしれない。特に気にしなかった。私は肉を食いたかったのだもの。
大腸内視鏡検査は前日の食事制限があって、たとえばわかめスープは、わかめとゴマと、ネギがあればネギも駄目だ。それを何も気にすることなく味わえる喜びを、噛み締める。
ご飯を大盛りにしたのもよかったな。無料だったのでそうしてもらった。胃も大腸も空っぽで、肉をただただ自分のために焼き、ほかほかのご飯とかき込むことの幸せは、大概の悩みを吹き飛ばす。人生は焼肉だ。そんなこともないか。幸せだった。おいしかった。