バーガー

私の背の高さほどの灌木に囲まれた窪みのような場所にベンチがひとつ、置いてある。そこに小学生らしき少年3人が肩を寄せ合って座っていた。そのベンチは三人掛けだったので自ずと彼らはだんご3兄弟のような親密さを形成していた。

彼らはマクドナルドのバーガーを食べていた。私が通りかかったのはお昼の頃合いだった。バーガーとドリンクとポテトのセットを銘々頼んだのだろう。千円札を握りしめてマクドナルドは自転車を走らせ、カウンターのトレーに折りたたまれた千円札を置いたのだと思う。少年たちの世界に私はいない。思いっきりバーガーにかぶりつく、その顔に私は読み取る。私はいない。とてもおいしそうにバーガーを食べていたのが脳裏に刻まれている。