メタモン

 小中学校の科目でいちばん苦手だったのが美術だった。

 他の教科は通信簿の「5」を取ろうと思えば取れた(取ろうと思うことはそんなになかったのだけれど)。でも美術はいつも「3」とか「4」だった。

 

最近のこと。クレイアートを趣味にしたい。実験的試み。

足音 - 透明で不可能性

 百均で粘土を買った。そしてメタモンを作ってみた。

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 クレイアートを趣味にしようと思った。長続きするかはわからないけれど。

 料理は苦手ではないが得意でもない。楽器は演奏できない。絵は描けない。がさつだからDIYもする気にならないし作りたいものもない。機械系も無理。

 そんな私にとって「実際に手を動かして作る」という行為は想像以上に刺激的だった。『cook』(坂口恭平)にもそんなことが書かれていた気がする。あの場合は料理になるのだけれど…。今はとくべつ料理に凝りたいモードではない。

 粘土をこねこねしながら「ああ、あの本で書かれていたことはこういうことか」と妙に納得してしまった。絵を描くことや彫像は観察が大事なんだなとよくわかった。描くためには、注意深く見なければならない。注意深く見ると、対象への解像度が数段階上がって、面白いし新鮮だ。

 メタモンはふてぶてしい笑顔を浮かべているということがわかった。それにメタモンのボディは何とも言えない紫色だ。