足音

 秋が過ぎ去ろうとしている。

f:id:dorian91:20211127221012j:plain

 

 とある曲を聴きながら歩いていたところ、気になる歌詞が耳に残った。

 「世界はもっと面白いはずじゃない?」

 君がそう歌うのは楽天主義だからなのかしら。絶望を知っているからこそ「世界はもっと面白いはず」と歌えるのではないか。本当に世界を楽しんでいるやつは、世界は面白いなんて歌う必要がないのだ、おそらくは。

 

 停滞しているというほどではない。また、忙しいというわけでもない(基本的には暇な人間だ)。なのに頭がクリアではないような気がする(紙の日記をあまり書けていないからね)。じっくりと腰を据えて考え事もできていないような。困ったなあ。そう思えたのだから多分大丈夫だろうけれど。

 

 最近のこと。「ナルニア国物語シリーズ」と「西の善き魔女シリーズ」を並行して読んでいる。つまりファンタジーだ。

 前者はさておき、後者はいわゆる「主人公」らしい主人公で、少年漫画にありがちな「何もないと思っていたけれど実は〇〇だった」パターンなのだけど、そうではなく、本当に何もない人の生活もそれはそれで面白いだろうし豊かでしょ? ということについて考えていて、だから、ファンタジーらしいファンタジー小説にちょっとした抵抗もあったりする。私は凡庸な人間なので。つまり自分の生をそれなりにポジティブに捉えたい、肯定したいってことなんだけど。

 ただ以前より(2021年の夏より)本を読めるようになっていて、それは喜ばしきことだ。本を読み終えるというのはある種の達成感をもたらしてくれる。ちょっとした本でも読み通せればそれは自信になって、私にエネルギーを与える。逆に読み終えられないと自信は溜まっていかず、水不足の植物のように私は元気をなくしていく。つまらないならつまらないで、さっさと別の本を読むこと。読書は血流。そういう気持ちで、本をなかなか読み終えられないという状態を少なくしていきたいと思っている。

 

 最近のこと。クレイアートを趣味にしたい。実験的試み。

 欲しいもの。そのうち手に入れるもの。

  • 万年筆(黒ボディ。インクの色はできれば暖色系)
  • 折り畳みランチボックス(これに出先で買ったパンとかおにぎりとかを詰めたら最強では?特にピクニック時)
  • 蓋がコップになっている水筒
  • 折り畳み自転車

 少なくとも私にとって書くことは治療だ。都度回復しながら生きていかねばならん。

 冬の足音が近い。いや、もう冬なのか。わからん。半袖でそのあたりをふらふらしていた季節があまりに遠すぎる。冬。冬。

 

f:id:dorian91:20211127225011j:plain