退屈の標本化

 退屈。その退屈さまでも真空パックにしてしまいたい。あるいは標本にしてしまおう。アナログの日記を書けていないということは、つまり標本作業ができていないということで、調子が悪いということを意味する。あるいは採集に出かけていないということ。刺激に飢えているということ。今日は夜の街灯が綺麗だった。誰もいない広々とした芝生に寝転んで夜空を見る。誘惑に駆られたが結局髪の毛につく芝を想像してやめてしまった。それにジャージ姿ではいささか冷えてしまう。冬の夜は素敵。空気がキリっとしているから。夏の夜の空気が弛緩する様も好きだけれど。ああ、今この気持ちを固定したい。留めておきたい。そう思いながら好きな曲を聴き始める。好きな曲を聴きながら歩く。歌詞というのは、詩というのは偉大だ。歌詞のようにどんどん書けたらいいのに。書けばいいのに。書こう書こう。

 

【今日の収穫】

  • 予祝